[matplotlib] 130. バイヒストグラム(上下方向のヒストグラム)の生成方法

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はじめに

このページでは、Matplotlibを使用してバイヒストグラム(上下方向のヒストグラム)を作成する方法について解説します。バイヒストグラムは2つのデータセットの分布を視覚的に比較するのに適した表現方法で、この記事ではPythonコードと詳細な解説を通じて実装方法を説明します。

コード&解説

モジュールのインポート

バージョン

データの生成

バイヒストグラムを作成するには、2つのデータセットが必要です。

2つの異なる正規分布からデータを生成しています。data_1は平均0・標準偏差1の分布から1000個、data_2は平均3・標準偏差1.5の分布から500個のサンプルを作成しています。

バイヒストグラムの表示

描画方法としては、plt.hist()関数を両方のデータセットに適用し、2つ目のデータセットのウェイトを負の値に設定します。これにより、上下に分かれたヒストグラムが生成されます。

このバイヒストグラム生成コードの主要部分は次のように分解できます:

  • ヒストグラムの描画
    • 1つ目のヒストグラム(上向き)は通常通り描画
    • 2つ目のヒストグラム(下向き)はweightsパラメータに[-1]*len(data_2)を指定することで、すべての頻度を負の値にして下向きに表示
  • Y軸の調整:Y軸の目盛りを絶対値で表示するために、FixedLocatorとFixedFormatterを使用して、負の値を正の値として表示するよう設定しています。これにより、上下どちらのヒストグラムも正の頻度として読めるようになります。
  • グラフの装飾:タイトル、ラベル、凡例、グリッドなどを設定して視覚的に分かりやすくしています。

バイヒストグラムの応用例

バイヒストグラムは以下のような場面で活用できます:

  • 男女間や年齢層間などの2つのグループのデータ分布の比較
  • 処理前と処理後のデータ分布の変化の可視化
  • 異なる時間帯や期間のデータ分布の対比

まとめ

ここでは、Matplotlibを使用してバイヒストグラム(上下方向のヒストグラム)を作成する方法を解説しました。バイヒストグラムは、2つの異なるデータセット(例:男女データや処理前後のデータなど)の分布を同一グラフ上で比較するのに非常に効果的な可視化手法です。

この手法を活用することで、データ分析において二つのグループ間の分布の違いを一目で把握できるようになり、効果的なデータの可視化と比較分析が可能になります。

参考

Bihistogram — Matplotlib 3.10.6 documentation

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