[SciPy] 16. scipy.signal.detrendでデータのトレンド除去

python

はじめに

この記事では、scipy.signal.detrendを使用してデータの線形または定数トレンドを除去する方法について解説します。時系列データの分析や信号処理において、トレンド除去は基本的かつ重要な前処理です。

scipy.signal.detrendとは

scipy.signal.detrendは、データから線形トレンドや定数トレンド(平均値)を除去するための関数です。特に時系列データや周波数分析の前処理として重要な役割を果たします。

コード

解説

モジュールのインポート

バージョン

データの生成

データを図で表示

トレンドの除去

signal.detrend(y)でyデータの線形トレンドを除去したデータが得られます。

トレンド除去したデータの表示

y-y_dをプロットすることで除去したトレンドを表示することができます。

定数トレンドの除去

signal.detrend()でtype=’constant’とすることでデータの平均値が除去されます。

コードをダウンロード(.pyファイル)

コードをダウンロード(.ipynbファイル)

まとめ

scipy.signal.detrendは、時系列データや信号処理において非常に有用なトレンド除去ツールです。以下にその利点をまとめます:

  • 定数トレンドと線形トレンドの両方を除去可能
  • 複数の区分を持つデータにも対応
  • 多次元データの処理が可能
  • メモリ効率を考慮したオプション(overwrite_data)あり

この関数を使いこなすことで、データの本質的な変動成分に焦点を当てた分析が可能になります。特にスペクトル分析や周波数解析の前処理として活用することで、より正確な結果を得ることができます。

参考

detrend — SciPy v1.16.1 Manual

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