はじめに
Seaborn-imageは、matplotlib基盤の画像可視化ライブラリです。RGB画像やグレースケール画像を簡潔なコードで表示できる「imgplot」機能を提供しており、データ可視化ライブラリseabornの2次元データ版として位置づけられています。この記事では、imgplotの基本的な使い方と特徴について解説します。
コード&解説
インストール
condaの方は
conda install -c conda-forge seaborn-image
pipの方は
pip install -U seaborn-image
でインストールできます。
モジュールのインポート
seaborn_image は isnsとして読み込みます。
バージョン
全体の設定
isns.set_context(“talk”)を使用してフォントサイズなどの表示設定を変更できます。コンテキストの種類は「paper」、「notebook」、「presentation」、「talk」、「poster」の5種類があります。

isns.set_image(origin=”upper”)を使用すると、デフォルトの画像の原点をupper位置に設定できます。
データの読み込み
サボテンのすみれ丸の画像を読み込みました。以下の画像を使用しています。

グレースケール画像の作成
skimage.color モジュールの rgb2gray 関数を使用して、RGB画像をグレースケール画像に変換します。
RGB画像の表示
isns.imgplot(img,ax=ax)
だけで下の画像が表示できます。

グレースケール画像の表示
グレースケール画像を表示すると、カラーバーも表示されます。

カラーバーの向き
orientation=’h’で横方向カラーバーにすることができます。

ログスケールカラーバー
cbar_log =Trueでログスケールのカラーバーとなります。

カラーバーのラベル
カラーバーのラベルは、cbar_labelで設定できます。

カラーバーの目盛り
cbar_ticksにリストを設定することで、カラーバーの目盛り値をカスタマイズできます。

画像の周囲の目盛り
showticksで画像の周囲に目盛りを表示できます。

画像の枠を非表示
despine=Falseで枠を非表示にできます。


カラーバーの枠も非表示となります。
grayによるRGB画像のグレースケール化
RGB画像でも、gray=Trueと指定することでグレースケール画像として表示でき、cmapパラメータで任意のカラーマップを選択できます。ただし、この場合はカラーバーは表示されません。

カラーマップ
グレースケール画像の場合、cmapパラメータで指定した色に基づいて画像とカラーバーが表示されます。

vmin、vmaxによる表示範囲の設定


vminで表示範囲の最低値、vmaxで表示範囲の最高値を指定できます。
透明度の設定
透明度はalphaで設定できます。

パーセンタイルで表示範囲を設定
robust=Trueと併せてperc=(10,90)を設定することで、パーセンタイルに基づいて画像の表示範囲を調整できます。

scale barの表示
dx、units、dimensionを設定することでスケールバーを表示できます。dxは1画素あたりのサイズを表し、unitsは単位を指定します。
dimensionを”si”に設定すると、km、m、cmなどの単位で表示されるようになります。

画像の統計的情報の表示
describe=Trueを指定すると、画像の表示と同時に画像データの統計的な情報を取得できます。

まとめ
本記事では、Seaborn-imageライブラリのimgplot機能について解説しました。このライブラリはmatplotlibをベースとした画像可視化ツールであり、RGB画像とグレースケール画像の両方を簡潔なコードで表示できることが特徴です。seabornの2次元データ版として、データサイエンティストや画像処理を行う開発者にとって便利なツールとなっています。imgplotを使うことで、画像データの視覚化が容易になり、効率的な画像分析が可能になります。
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