[matplotlib] 115. 円環と楕円環をmatplotlibで描画する方法(patches.Annulus)

matplotlib

はじめに

この記事では、matplotlib の patches.Annulus クラスを使用して、グラフに円環や楕円環を追加する方法を詳しく解説します。データ可視化において、特定の領域を強調したり、視覚的な要素を追加したりする際に非常に役立つテクニックです。

コード&解説

モジュールのインポート

バージョン

円環の作成

matplotlib 3.5から追加されたAnnulusクラスを使用して円環を設定できます。patches.Annulusクラスでは、以下のパラメータを調整できます:

パラメータ説明
xy円環の中心座標(x, y)
width円環の外径(x方向)
height円環の外径(y方向)、省略時はwidthと同じ
inner_radius内側の半径
angle楕円の回転角度(度数法)
color円環の色
alpha透明度(0~1)

cir_1の場合、(0, 0)は中心の座標、その次の1は円の半径(radius)、0.05は幅(width)で円環の厚みを表します。cir_2とcir_3には、radiusとwidthが異なる円環を作成しました。

円環の表示

ax.add_patch(cir_1)を使用して、円環を図中に表示します。cir_1は青色、cir_2はオレンジ色、cir_3は緑色の円環として表示されます。

楕円環の作成

ell_1の場合、(0.5, 0.5)は中心の座標、その次の(0.5, 0.25)は楕円の長軸と短軸の長さ、0.1は幅(width)で円環の厚みを表します。ell_2には楕円の長軸と短軸の長さを(0.25, 0.5)とした楕円環を作成し、ell_3には中心を(0, -0.5)としたell_1と同じ形状の楕円環を45°回転させたものを作成しました。

楕円環の表示

ax.add_patch(ell_1)を使用して楕円環を図中に表示します。ell_1は青色、ell_2はオレンジ色、ell_3は緑色の楕円環として表示されます。

円環、楕円環をまとめて表示

上の二つの図をまとめて表示すると以下のようになります。

コードをダウンロード(.pyファイル)

コードをダウンロード(.ipynbファイル)

参考

matplotlib.patches.Annulus — Matplotlib 3.10.5 documentation

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