[lmfit] 25. 減衰高調波発振器モデルによるカーブフィッティング

lmfit

はじめに

この記事では、lmfitライブラリを使用して減衰高調波発振器モデルによるカーブフィッティングを行う方法について解説します。lmfitはScipy.optimize.curve_fitの拡張版として、非線形最小二乗法を用いたデータ分析に役立つツールです。減衰高調波発振器モデルは、時間とともに減衰する振動データの解析に適しており、物理学や工学分野でよく使用されます。

解説

モジュールのインポート

バージョン

データの生成

\[ f(x; A, \mu, \sigma, \gamma) = \frac{A\sigma}{\pi [1 – \exp(-x/\gamma)]}
\Big[ \frac{1}{(x-\mu)^2 + \sigma^2} – \frac{1}{(x+\mu)^2 + \sigma^2} \Big]\]

上記の関数を使用してデータを作成します。生成されたデータは以下のようになります。

モデルの定義

lmfit.modelsDampedHarmonicOscillatorModelをモデル関数として用います。

初期パタメータの推定

damp_mod.guess(y, x=x)により、初期値を推定します。

カーブフィット

out = damp_mod.fit(y, pars, x=x)により、カーブフィッティングを実行します。

フィッティング結果の表示

print(result.fit_report())により、フィッティングの結果を見ることができます。

result.plot_fit()によりデータとフィッティングカーブが表示されます。

result.plot()とすることで残差とともにフィッティング結果が表示される。

コードをダウンロード(.pyファイル)

コードをダウンロード(.ipynbファイル)

まとめ

減衰高調波発振器モデルによるカーブフィッティングは、振動データの解析において非常に有用なツールです。lmfitライブラリを活用することで、パラメータの制約や初期値の設定が容易になり、より柔軟なモデリングが可能になります。このアプローチは特に物理系の減衰振動現象や機械振動、構造解析などの分野で広く応用されています。

参考

Built-in Fitting Models in the models module — Non-Linear Least-Squares Minimization and Curve-Fitting for Python

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