[matplotlib] 72. マウスカーソルのxの位置に最も近いデータに十字カーソルを合わせる(motion_notify_event)

matplotlib

はじめに

本記事では、matplotlibのmotion_notify_eventを使用して、マウスカーソルのx位置に最も近いデータポイントに十字カーソルを自動的に合わせる方法について解説します。これにより、グラフ上のデータを直感的に探索できるインタラクティブな可視化が実現できます。

コード

解説

モジュールのインポートなど

matplotlibをJupyter LabやNotebook内ではなく、別ウィンドウで表示します。表示にはQt5Aggのバックエンドを使用します。

バージョン

class SnaptoCursorの作成

コンストラクタ

水平な線を表示するには

self.lx = ax.axhline(color=’g’)を、垂直な線を表示するにはself.ly = ax.axvline(color=’g’)`を使用します。また、ax、x、yをそれぞれself.ax、self.x、self.yとして扱います。

mouse_moveの設定

if not event.inaxes: returnでax内にカーソルがない場合は何も実行しません。 event.xdataevent.ydataでカーソルの現在位置を取得します。 np.argmin(np.abs(self.x-x))を使用して、カーソルのx位置に最も近いデータのインデックスを特定します。

取得したインデックス(indx)の位置のデータをx,yとし、self.lx.set_ydata(y)で水平線の位置をy値に、self.ly.set_xdata(x)で垂直線の位置をx値に設定します。

self.ax.set_titleでx,y値をタイトルに表示し、self.ax.figure.canvas.draw()で図を再描画して更新します。

図の表示

fig.canvas.mpl_connectで’motion_notify_event’を実行し、snap_cursorクラスのmouse_moveメソッド内のコードがカーソルを動かすたびに実行されます。

コードをダウンロード(.pyファイル)

コードをダウンロード(.ipynbファイル)

まとめ

本記事では、matplotlibのmotion_notify_eventを活用して、マウスカーソルの位置に最も近いデータポイントに十字カーソルを自動的に合わせる方法を解説しました。この手法を使うことで、データの探索がより直感的になり、ユーザーエクスペリエンスが向上します。イベントハンドリングを活用することで、さらに高度なインタラクティブ可視化も実現可能です。

参考

Cursor Demo — Matplotlib 3.1.3 documentation
[NumPy] 6. データの最大, 最小, 0に最も近い値のindex
NumPyで配列内の最大値・最小値の検索方法や、0に最も近い値のインデックスを取得する方法についての解説です。データ分析や科学計算において、特定条件に合う要素を素早く見つけるための効率的なテクニックを紹介しています。

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