はじめに
skimage.morphologyのballで、大きさの異なる球状の構造化要素を作成して表示する方法を説明します。ball関数は3次元の球状の構造化要素(structuring element)を生成します。この要素は主に3D画像でのモルフォロジー演算(膨張、収縮、オープニング、クロージングなど)に使用されます。
コード

解説
モジュールのインポートなど
バージョン
構造化要素の生成
ball関数は、異なるサイズの球状構造化要素を作成するためのものです。例えば、ball(5)を呼び出すと半径5の球状要素が生成されます。
構造化要素の表示
plt.figure(figsize=(12,8))でグラフ領域を作成し、fig.add_subplot(2, 3, idx)で複数の図を順番に配置していきます。projection=Axes3D.nameを指定することで3Dグラフを表示できます。
ax.voxels(struc,ec=’w’)を使うとボクセルグラフで立方体を表示できます。ecパラメータで各セルのエッジカラーを設定でき、ここでは’w’(白)を指定しています。fcパラメータでは各セルの面の色を設定できます。
ボクセルグラフについては下記で詳しく解説しています。

ax.xaxis.set_major_locator(ticker.MultipleLocator(1))を使用することで、X軸に1単位ごとに目盛りを表示します。Y軸とZ軸も同様に設定します。
この設定をした状態でax.grid()を実行すると、1単位ごとにグリッド線が表示されます。
ax.set(xlim=(-1,struc.shape[0]+1))などで、各構造化要素のサイズに合わせて適切な軸範囲を設定します。
idx += 1でインデックスをインクリメントし、次のサブプロットの作成へ進みます。

まとめ
scikit-imageのball関数は、3D画像処理やモルフォロジー演算において非常に便利なツールです。特に医療画像や科学的な3Dデータの処理において、この関数を活用することで複雑な形状解析や前処理が可能になります。
実際の応用では、様々なサイズの構造化要素を試し、目的の処理に最適なサイズを見つけることが重要です。また、処理速度とメモリ使用量のバランスも考慮する必要があります。
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