[scikit-image] 49. show_rag (skimage.future graph)で領域隣接グラフ(RAG)の表示

python

はじめに

scikit-imageは画像処理を行うPythonのライブラリです。本記事では、scikit-imageのskimage.future.graphモジュールにあるshow_rag関数を使って、領域隣接グラフ(Region Adjacency Graph: RAG)の表示方法を解説します。RAGは画像をセグメンテーション(領域分割)した後、隣接する領域間の関係を表現するグラフ構造です。このRAGを視覚化することで、画像の分割結果や領域間の関係性を直感的に理解できます。これは画像処理やコンピュータービジョンの分野で、高度な画像解析やセグメンテーション改善に役立つ重要なツールとなります。

コード

解説

モジュールのインポート

画像データの読み込み

コリファンタ属の象牙丸を用います。

k平均法によるセグメント化

segmentation.slic()により、k平均法によるセグメント化を行います。

隣接境界グラフの生成

rag_mean_color()で画像とそのセグメント化された情報から、領域隣接グラフ(RAG)を構築します。

領域隣接グラフを表示

Imagegridの設定

Imagegridを用いて画像を表示します。Imagegridについては下記で解説しました。

[matplotlib] 19. mpl_toolkits.axes_grid1 の使い方(画像の表示)
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[matplotlib] 20. mpl_toolkits.axes_grid1 の使い方(ラベルとカラーバー)
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default settingsの画像

imgとRAGが同じような色調で表示されます。

画像とRAGのcmapを変えた画像

グレースケール画像にviridisのRAGを表示しました。

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まとめ

scikit-imageのshow_rag関数を用いることで、画像のセグメンテーション結果を領域隣接グラフとして視覚化できることを学んだ。RAGは領域間の関係性を表現するため、画像分析において有用なツールである。この機能を活用することで、複雑な画像セグメンテーションの結果をより理解しやすく表現することが可能となる。

参考

Drawing Region Adjacency Graphs (RAGs) — skimage 0.25.2 documentation
skimage.segmentation — skimage 0.25.2 documentation
https://scikit-image.org/docs/stable/api/skimage.future.graph.html#skimage.future.graph.rag_mean_color
https://scikit-image.org/docs/stable/api/skimage.future.graph.html#skimage.future.graph.show_rag

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