[seaborn] 8. stripplotとswarmplotで各カテゴリーのデータを散布図で表示

python

はじめに

データ分析において、カテゴリー別にデータの分布を視覚化することは非常に重要です。Pythonのseabornライブラリには、この目的に最適な2つの関数、stripplotとswarmplotが用意されています。これらの関数を使うことで、各カテゴリーのデータ点を散布図として表示し、分布の特徴を直感的に把握することができます。本記事では、これらの関数の使い方と違いについて解説します。

コード

解説

モジュールのインポートなど

stripplotとswarmplotは、catplotのkindパラメータを指定することでプロットできます。catplotのデフォルト設定はstripplotとなっています。

データの読み込み

データは下記サイトから2017~2019シーズンのJ1の結果を取得し、pandasのDataFrameに変換しました。その後、作成した複数のDataFrameをpd.concatを使用して一つに結合しました。

リーグサマリー:2019 J1 順位表 | データによってサッカーはもっと輝く | Football LAB
フットボールラボ(Football LAB)はサッカーをデータで分析し、新しいサッカーの観戦方法を伝えるサッカー情報サイトです。選手のプレーを評価するチャンスビルディングポイントやプレースタイル指標、チームの戦術を評価するチームスタイル指標...

新たな列データをDataFrameへ追加

得失点差のデータを用いて、チームをプラスとマイナスの2グループに分類します。プラスのチームには「得失+」、マイナスのチームには「得失-」というラベルを付けます。また、ランクについても同様の処理を行います。作成したDataFrameの最初の5行は以下のようになります。

順位 Unnamed: 1 Unnamed: 2 勝点 試合数 得点 失点 得失 平均得点 平均失点 得失点 ランク
0 1 NaN 横浜F・マリノス横浜FM 70 34 22 4 8 68 38 30 2.0 1.1 得失+ 上位
1 2 NaN FC東京FC東京 64 34 19 7 8 46 29 17 1.4 0.9 得失+ 上位
2 3 NaN 鹿島アントラーズ鹿島 63 34 18 9 7 54 30 24 1.6 0.9 得失+ 上位
3 4 NaN 川崎フロンターレ川崎F 60 34 16 12 6 57 34 23 1.7 1.0 得失+ 上位
4 5 NaN セレッソ大阪C大阪 59 34 18 5 11 39 25 14 1.1 0.7 得失+ 上位

stripplotの表示

sns.catplot(x=”得失点”, y=”勝”, data=df)を使用すると、DataFrame(df)内の得失点カテゴリーごとに勝利データを散布図として視覚化できます。

jitterを変えた場合

jitter=Falseとした場合

jitter=Falseを設定すると、データの横方向への広がりがなくなり、一直線上に散布図が表示されます。

jitter=1/5とした場合

jitterパラメータに適切な値を設定することで、データの横方向への広がり具合を細かく調整できます。

kind=”swarm”とした場合

kind=”swarm”パラメータを設定すると、データ点が重なり合うことなく配置され、データの分布をより明確に把握できます。

hueを設定した場合

hue=’ランク’パラメータを設定すると、ランクに応じてデータポイントが色分けされた散布図が表示されます。これにより、ランクごとのデータ分布を視覚的に比較できます。

散布図の向きを水平方向にする

xとyのパラメータを入れ替えることで、水平方向に伸びた散布図を作成できます。

コードをダウンロード(.pyファイル)

コードをダウンロード(.ipynbファイル)

まとめ

seabornのstripplotとswarmplotは、カテゴリカルデータの分布を視覚化するための強力なツールです。stripplotはシンプルに各データ点を表示し、swarmplotはデータ点が重ならないように配置します。これにより、データの密度や分布の形状を把握しやすくなります。パラメータを調整することで、さまざまなニーズに合わせた可視化が可能です。データ分析の初期段階で分布を把握したい場合に、これらの関数を活用することをおすすめします。

参考

Visualizing categorical data — seaborn 0.13.2 documentation
seaborn.stripplot — seaborn 0.13.2 documentation
seaborn.swarmplot — seaborn 0.13.2 documentation

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