はじめに
この記事では、構造化されていない三次元データを扱うmatplotlibの「tricontour」機能について解説します。非規則的に配置されたデータポイントから等高線を作成する方法や、具体的な実装例を紹介します。データの可視化において、格子状に整列していないデータを効果的に表現するための手法を学びましょう。
tricontourの基本原理
三次元データの可視化において、データポイントが規則的な格子状に配置されていない場合、「非構造化データ」または「不規則データ」と呼ばれます。このようなデータを効果的に視覚化するために、matplotlibでは「tricontour」機能が提供されています。
tricontourは、不規則に配置された(x, y, z)の三次元データポイントから等高線を生成します。内部では、以下のステップで処理が行われます:
- データポイントの(x, y)座標を用いて三角形分割(Triangulation)を実行
- 三角形分割された面上でz値を補間
- 指定された等高線レベルに従って等高線を描画
コード

解説
モジュールのインポート
バージョン
データの生成
np.random.uniform(-2, 2, npts)により-2以上,2未満のデータをnpts(200)個生成します。
3D Tricontourグラフの作成
ax.tricontour(x, y, z)関数を使用することで、不規則に配置されたデータを近似し等高線を表示できます。また、ax.plot(x, y, z, ‘ko’, ms=3)を使用することで、データポイントを黒い小さな丸で視覚的に示すことができます。
回転アニメーション
tricontourではなくcontourで非構造データの等高線を表示する方法

等間隔なグリッドを作成し、そのグリッド上でzデータポイントを補間することで構造化されたデータを生成しています。補間には LinearTriInterpolator を使用しました。これは三角形グリッドに基づいて線形補間を行う手法です。この方法により、tricontour と同様のグラフ表示が得られています。
コードをダウンロード(.pyファイル) コードをダウンロード(.ipynbファイル)まとめ
matplotlibのtricontour機能は、不規則に配置された三次元データを等高線として視覚化するための強力なツールです。地形データ、気象データ、実験結果など様々な分野での応用が可能で、データ分析において重要な洞察を得るのに役立ちます。本記事で紹介した手法を活用して、非構造化データの可視化スキルを向上させましょう。
コメント
[…] [matplotlib 3D] 22. 3D tricontourを塗りつぶしにした図。 […]